2016年11月25日ー28日

キュレーター・ミーティング 2016
ゲイリー・キャリオン=ムラヤリ/ニュー・ミュージアム(ニューヨーク) 
アンセルム・フランケ/ハウス・オブ・ワールド・カルチャーズ(ベルリン)
片岡真実/森美術館(東京)
マリア・イネス・ロドリゲス/ボルドー現代美術館 
植松由佳/国立国際美術館(大阪)
藪前知子/東京都現代美術館

現代美術センターCCA北九州、独立行政法人国際交流基金、国立国際美術館は、2016年11月25日から3日間にわたり「キュレーター・ミーティング 2016」を共同で開催します。

2010年より開催されているミーティングは、今回で第6回目となります。それぞれ異なる状況で活動しているキュレーター数名が、一つのテーブルに集い、3日間にわたり交流を深めながら、現代アートを取り巻く様々な課題について話し合いを重ねてきました。
これまで毎回取り上げられたいくつかの課題の中には、グローバリゼーションによるひずみ、インターネットを始めとする新技術によりもたらされた変化、美術史の意味、地域に限定した時のアート、現代アート市場の盛況の影響といった問題がありました。

今日では、現代アートの展覧会やプロジェクトが毎日のように開催されています。恐らく美術史上一番多いと言えるでしょう。多数の美術館やギャラリー、アートスペースが世界各地に存在していますが、そういった伝統的なスペースだけがアートの場ではありません。ビエンナーレやトリエンナーレといった国際美術展、一時的なイベント、また雑誌や本などの出版物やインターネットといった媒体も、アートの場となっています。その表現方法も様々で、再現や展示、収蔵されることを前提としない作品も多数あります。

アーティストやキュレーターなど美術関係者の数も過去最高数と言えるかもしれません。彼らの活動拠点も、以前は欧米の大都市が中心でしたが、今ではアジアや南米など、様々な地域を拠点とすることがめずらしくなくなりました。現代アート市場にはかつてない数の美術品が出回り、その盛況の裏には、アートの世界における個人資本の大きな力があり、アートの世界へ大きな影響を与えています。ハンス・ベルティングが「美術史の終焉?」を語って数十年がたち、キュレーションの意味が大きく変化している事は、すでに様々な場面で議論されてきました。たとえそこに「終焉」があったとしても、未来はいつも過去と現在の延長線上に作られていきます。第6回目のミーティングでは、歴史、そして現状をふまえ、未来に向けてどのような挑戦ができるのかについて考えていきます。

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Title
キュレーター・ミーティング 2016
Date
2016-11-25 - 27