都築 響一

大学時代から編集者として活動する。「POPEYE」や「BRUTUS」の誌上で現代美術や建築、デザイン、都市生活などの記事を手がける。また恵比寿MILK、飯倉ORANGEなどのクラブの空間コンセプト・デザインも手がけている。また、美術評論家や美術史家などの専門家の領域から一線を引きながら、1989年から1992年にかけて102巻からなる102人のアーティストについてのシリーズ書籍「ArT RANDOM」を発表、1996年には、日本の地方都市を訪れ、少し変わった場所を探し出し取材した「週間SPA!」での連載「珍日本紀行」を再編集した「ROADSIDE JAPAN: 珍日本紀行」を、1993年には東京のごく普通の居住空間を取材した「TOKYO STYLE」を発表するなど、話題を呼ぶ。これらの取材はすべて都築本人により行われている。対象を自らの足で探し出し、自ら文章にし、写真に撮っていく。都築は専門家にはなりたくないという。アートや建築、デザインのスペシャリストとなるつもりはまったくないのだ。むしろ、そうではない立場から物事を観察し、文章と写真で表現していく。その表現は定義やルールの提示ではあない。都築は選択肢の一つを提供し、あくまでも選ぶのは読者なのだ。

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