Title |
ユートピアは誰のもの |
Date |
2007-05-26 - 2007-07-20 |
CCA北九州プロジェクト・ギャラリーでは、北京を拠点に活動するアーティスト、ツァオ・フェイの展覧会を開催しました。
今回展示された「ユートピアは誰のもの」は、ツァオが参加したシーメンス・アートプログラムとして、照明機器メーカー、オスラムの佛山(フーシャン)工場での半年間にわたる滞在で制作されたヴィデオ作品です。工場のある珠江デルタ(広州、香港、マカオを結ぶ三角地帯)は、近年めざましい成長を見せる中国経済の重要な拠点として、急激な変化を遂げています。その変化を促進する力の一つともいえる工場では、より豊かな暮らしを求め中国各地から若年層を中心に人々が集まり働いているのです。「ユートピアは誰のもの」では、自国の激変の時を一つのチャンスとしてとらえ、その渦中に飛び込んできた労働者たちに焦点を当て、彼らの住む寮や職場などの日常やそれぞれの労働者たちが抱く願望をとらえています。近代化に向けかつてないエネルギーで躍進を続ける国にある実際の労働、社会環境の厳しい現実と、その中で働くひとりひとりが思い描き抱いている個人的な夢や希望について彼ら自らが表現する詩的で夢のようなシーンが対照的に流れていきます。
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