リクリット・ティラヴァーニャ

Title
ニュウおじさん、ご近所を訪ねる
Date
2014-03-17 - 2014-04-25

CCA北九州プロジェクト・ギャラリーでは、チェン・マイとニューヨークを拠点に活動するリクリット・ティラヴァーニャの映画「ニュウおじさん、ご近所を訪ねる」(2011)を上映します。

「私たちは、簡素な日常世界のなかで、自分の周りの自然環境や村の仲間を思いやり、大地の恵みで暮らしを立て、ご近所を訪ねるニュウおじさんを追いかけます。そこにあるのは、慎ましいひとりの人間のあるがままの姿と、私たちの世界をより良く変革していくもうひとりの人間なのです。」

「ニュウおじさんは60才の時、タイ北部のチェンマイ県にある小さい村で、米づくりを引退しました。首都バンコクでの近年の政治変動の喧騒や民主改革を求める声から遠く離れて、カメラはニュウおじさんの日常を追っていきます。ニュウおじさんは、生まれた時から魚を捕り、狩りをし、家の近くの原っぱや森に生える薬草や植物を探すなど、自然の恵みで生きてきた人です。生活の雑用をこなしてまわり、田舎の生活に役立つあれこれをしながら、空いた時間を埋めていきます。その合間に、近所の人たちと時間を過ごします。地元の賢人や、深い谷の病気の年老いたボス象、彼の家の前庭で遊ぶ子どもたち、地元のたまり場にいる若者。ニュウおじさんは、敵もなく、決めつけることなく公平で、謙虚で控えめな人として、近隣の村で知られているのです。」

「大勢の人々が平等、機会、自己決定を求め、その手に民主主義を望んでいるまさに今こそ、私たちは、こう問いかけなければいけないのです。「すでに楽園に住んでいる者は、何をさらに求め得るのか?」と。ニュウおじさんのなかに、こうした要求への答えと問いかけの両方を見るのです。彼の自己洞察と自立の継続のなかに、思いやりと謙虚さのなかに、そして現実と日々の簡素な日常からなる物語のなかに。」 -リクリット・ティラヴァーニャ

リクリット・ティラヴァーニャは、リサーチ・プログラムの教授として、2014年2月、CCA北九州に滞在しました。

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リクリット・ティラヴァーニャ
Date
2014-03-17 - 2014-04-25

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