Title |
フローティング キャビン ライダー カプセル リアクター サイクル |
Date |
2015-02-16 - 2015-03-28 |
CCA北九州プロジェクト・ギャラリーでは、イスタンブールを拠点に活動するエムレ・ヒュネルの新作を発表しました。
その管状の建築物と「火山」は、雨で立ち込める霧の中で窓に映っている。凍りついた建物に囲まれた芝生、靄に覆われた赤いタワー、ぼんやりとした工場、廃墟化した空港、灰色の格納庫、錆びついた炉は、人工的な太陽の光に照らされている。
終わらないネオンサイン、病院棟、何層にも重なる幹線道路橋、クローン化された松の木、通信アンテナ、そして、その中で何とか生き延びようとするほぼ絶滅しかけている動物種。暗いタクシーの中の白手袋、薄暗いバルコニー、濡れたアスファルトを走るタイヤの音、ガラスのエレベーターに映る緑の影、デジタルのおもちゃのような券売機の雑音、引き戸がスライドする音、地下の食堂口からのぼってくる茹でたエビの匂い、捨てられた新聞紙、誰も目に留めることのない小さな無色のスクリーン。
海上に境界のない「空中都市」を設計し、「国」と「領土」の否認を見越す建築家は稀だ。熱帯気候の黄砂の中、ヤシの木の影の中にある、高層マンションと竹の庭とプール。特価で貸出中になっている私営のセメント小屋も利用可能だ。
まもなく「その建物」の住人は、ごみごみして窮屈な環境、そしてアスベストの問題を取り上げて、その「町」を壊すことを票決し、新しい「ハイパー・タワー」に変える。その「住まいのカプセル」は使用不可能になり、最新式の3Dプリンターの装置に取って代わられる。遊園地ができ、ユーカリの木は伐採され大衆の喜びのために美容産業に送られる。
「自転車競技者」のレースコース、「自転車競技場」と「回転する展望レストラン」は新しい構造物を祝う人たちで満員だ。これは「連鎖反応」なのだ。船のスクリューを操り、発電機のタービンを回して社会は動く。よく知られている「サイクル」だ。 —エムレ・ヒュネル
エムレ・ヒュネルはCCAリサーチ・プログラムの教授として、2015年1月15日から2月15日までCCA北九州に滞在しました。
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