ビデオ・スクリーニング アント・ファーム

Title
Cadillac Ranch Show / Media Burn
Date
2021-06-21 - 2021-07-30

現代美術センターCCA北九州では、ビデオスクリーニングプログラムとして、米国で60ー70年代に活躍したアートのグループ、 アント・ファームのビデオ作品を2本上映します。

アント・ファームは、 チップ・ロードとダグ・マイケルスによって1968年にサンフランシスコ(後にヒューストンに移転)で作られたグループで、 建築やパフォーマンス、 映像などのメディアをベースに、 70年代後半まで時にメンバーを増やしながら活動を続けました。自らを「商業的な可能性はないが、 文化を熟考する重要な方法について考えていくアートの媒介である」とし、 戦後のアメリカ文化やマスメディアを象徴するイメージ、 例えば車やテレビを用いて、 ユーモアと政治的批判を織り交ぜ、 あえて伝統的なアートの領域から外れたところでの方法で作品を発表しました。 いかなる分類や階層にも属さず、 理想主義的で、 文化的に「underground」(地下の、または前衛的という意味)であることから、 友人から「アリみたいだ」と言われたことがグループ名の由来です。

今回上映される「キャデラック・ランチ・ショー」(1974)は、 彼らの代表作である野外インスタレーションの記録です。 現在も作品はテキサス州アマリロのルート66の側に残されています。1948年から1963年に製造された10台のキャデラックを、 車体前半部分を地中に埋め、特徴的な後ろ部分の翼を地上に立てて並べたものです。 派手な形状を際立たせて、 10台のキャデラックが墓石のように並べて埋められている様子は、 戦後アメリカの消費社会の盛衰がコミカルに、 同時に物悲しく表されているように見えます。 その合間に、 キャデラックのコマーシャル映像が流されることで、 さらにそのグロテスクさすら感じられる華美なデザインが皮肉を込めて強調されていきます。

もう一つの上映作品「メディア・バーン」は、 やはりアメリカの当時の大衆文化の象徴である車とテレビを主題に置いた作品です。「 最大のメディア・イベント」としたこの作品では、何台も積まれたテレビの壁にキャデラックが突っ込む映像が流れます。 社会がマスメディアに振り回されていく風潮に目を向け、 アント・ファームが70年代の文化的なシンボルとした「車」と「テレビ」を使い、 炎の中にその2つが燃えさかるという壮大な光景を作り出し、ユーモアを込めて社会批判をした代表作です。

上映作品 Cadillac Ranch Show/Media Burn 37:00 min, color, cound

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Category
Artist
アント・ファーム
Date
2021-06-21 - 2021-07-30