Title |
空っぽのバランス |
Date |
2010-11-18 - 2010-12-04 |
CCA北九州プロジェクト・ギャラリーでは、パリを拠点に活動するディディエ・フィウザ・フォスティノの新作を発表しました。
フィリップ・K・ディックの短編「くずれてしまえ」には、あらゆるものが消耗されるまで繰り返される世界が描かれています。「空っぽのバランス」 は、仮説的な物質現象を経験主義的なやり方で表現することによって、現実とフィクションの関係を体験しようというフォスティノのやり方です。 CCAでのプロジェクトとしてフォスティノは、視覚的、物理的な動揺を生みだすワームホール(天文学でのブラックホールとホワイトホールとの連絡路)から発想を得たインスタレーションを提案しました。竹製の古風なワームホールの模型は、2つの無限に広がる弓の的として、空間を突き抜ける眺めをつくります。そしてその本体を4次元へとスライドさせながら、2つの影は、壁の上で物質性を失うのです。
短編映画「廃墟化した建物の探検」も「ソビエト連邦ジョージア高速道路省」の探検をめぐるとても短いフィクションとして上映されます。このビデオ は、2人の操縦者が動かす台車上の非電動モジュールが発見する荒れ果てた空間を見せています。電池式の2つのスポットライトだけに照らされて、カ メラは暗闇へとゆっくり動き、廃墟となった建築物の複雑さを探っていきます。
ディディエ・フィウザ・フォスティノは、リサーチ・プログラムの教授として2010年11月CCA北九州に滞在しました。
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Category |
プロジェクト・ギャラリー |
Artist |
デディディエ・フォスティノ |
Date |
2010-11-18 - 2010-12-04 |