Title |
デジャ・ヴュ(既視感) |
Date |
2003-10-16 - 2003-11-07 |
CCA北九州プロジェクト・ギャラリーは、ミシェル・フランソワの新作を発表しました。
今回の新作「デジャ・ヴュ」は、CCAでの滞在中に制作されたインスタレーションで、同じ部屋を2つ作り、そこに観客が訪れるというものです。どちらがどちらを映し出しているのか全くわからないような、いわゆる同時的な循環関係の中で、2つの部屋のそれぞれが、もう一つの部屋の鏡となります。一種の「劇中劇」が、さまざまな模倣の構造によって特定の位置関係に置かれるのです。
この終わりのない循環の中で、観客の物理的存在は、活性化を引き起こすものとなり、現実とフィクションの関係(または表現)をさらに入り組んだものにしていきます。観客の存在も含めた部屋の構造とそれを記憶する仕組みのすべてが一緒になり、心理的状態に効果をもたらす精神的なオブジェを創りだすのです。
いくつもの媒体によるミックスト・メディア・インスタレーションは、フランソワが認知と幻覚の分野で行っている研究の1つでもあります。以前に経験したり見たことがあるものを、見たり経験したと感じた時、私たちの頭の中では一体何が起きているのでしょうか?
ミシェル・フランソワは2003年9月初めから10月初めまで、リサーチ・プログラムの教授としてCCA北九州に滞在しました。
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