ローザ・バルバ

ローザ・バルバはイタリアに生まれ、現在はベルリンを拠点に活動しています。ケルン・メディア芸術大学で学び、昨年スウェーデンのルンド大学にて博士号を取得しています。ロンドンのテート・ギャラリーやニューヨーク近代美術館、マドリッドのソフィア王妃芸術センターなど、世界各地の美術館やアートセンターで作品を発表する他、ベネチア・ビエンナーレやシドニー・ビエンナーレの国際美術展にも参加、また映画祭などでも作品を発表しています。日本では、今年の瀬戸内国際芸術祭に参加しています。

バルバはフィルムや彫刻的なオブジェ、インスタレーション、サイトスペシフィックな作品やパフォーマンスなど様々な手法を使って作品を発表しています。バルバは作品の中で、ジェスチャーや様式、情報や文書などと比較した際の映画産業の位置づけについて考察します。それゆえに構成の問題、形のもつ「物」としての性質、可塑性といったことが、作品では重要な役割を果たすのです。そうした項目を、一般的な文脈から切り離してから再び形にし、新しいものとして提示するのです。彼女の映像には、よく自然の風景とそこにある人工的な分断が映し出されますが、その印象的なイメージは、歴史的な記録、個人的な逸話、そして映画的な表現が集結する場になるのです。

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